こども文教委員会 2025年(令和7年)12月定例会議 12月8日
2026/05/03
相模原市 令和 7年 12月 こども文教委員会 12月08日-01号 ※相模原市議会議事録
・先生の多忙化や、雨漏り・空調故障など、教育環境の課題が具体的に取り上げられています。
・議事録からは、「子どもたちにより良い教育環境を」という現場の切実な声も見えてきます。
○松浦千鶴子委員長 ただいまからこども文教委員会を開会する。
出席委員は8名で定足数に達している。
本日、こさわ隆宏委員より欠席の旨、通告があったので報告する。
これより審査に入る。
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○松浦千鶴子委員長 議案第139号相模原市学校職員の給与に関する条例及び教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例についてを議題とする。
提出者の提案理由の補足説明があればお願いする。
◎河崎教育局長 議案第139号については、補足することはない。
○松浦千鶴子委員長 これより質疑を行う。
◆阿部善博委員 初めに、人事院勧告、給特法の改正も含め、今回の給与改正は必要なことであり、前向きに評価できるものと考えている。一方で、給与が改善されても、問題の根本にある多忙化の構造は変わっていないのではないかという声も現場から聞いている。今回の条例改正を踏まえた本市の基本認識、課題の把握状況、そして、今後の方向性について総括的に伺う。
◎農上学校教育部長 今回の法改正であるが、教員の給与面における処遇改善だけではなく、学校における働き方改革のさらなる加速化と一体的に進めることが必要であると認識している。本市では、これまでも働き方改革の取組を進めてきており、時間外在校等時間も減ってきてはいるが、月30時間以内にはまだ達していないこと、また、学校と教師の業務の3分類についても引き続き整理し、地域、保護者の理解を得ながら進めていく必要があること、教員や支援スタッフの人材確保等が課題であると捉えている。今後の方向性については、学校現場における業務改善に向けた取組方針や、若手教員による学校現場改善プロジェクトの提言書も頂いている。また、先ほども答弁させていただいた業務量管理・健康確保措置実施計画の策定などに基づき、時間外在校等時間の縮減、子供と向き合う時間の確保、授業の充実など、学校現場が実感できる働き方改革を進めていくことが大切であると考えている。また、そのための人材確保を図ることも大きな課題、必要なものであると認識している。
◆阿部善博委員 働き方改革について少しずつ成果が上がっている旨の御答弁もあった。この議論においては、特に現場で本当に業務が減っているのか、先生のやりたいこととか、学校が行いたい教育ができるだけの余裕がきちんと確保されているのかという、言わば業務削減の実効性のようなものが本市に問われている状況だと捉えている。教員の多忙化がこれまでもずっと言われてきたが、その実態把握と働き方改革の実効性、本市の状況と見解、改めてこの点について伺う。
◎農上学校教育部長 教員の多忙化の実態としては、様々な項目で把握する必要があると認識している。実際の労働時間についてだが、平成31年1月に国から公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインの通知があり、時間外在校等時間の上限の目安として、月45時間、年間360時間を超えないようにすることとされている。本市での令和6年度、昨年度の実績としては35時間となっている。教育委員会としては、時間外在校等時間の把握だけではなく、教育委員会の職員が実際に学校現場へ行って、朝から全職員が帰宅するまでの実際の様子を見て把握したり、インタビューしたりするなど、詳細な把握に努めている。こういった実態把握を基に、時間外の縮減はもちろんしていくが、縮減でよしとせず、本質的な業務改善、働き方が進むよう取り組んでいく必要があると認識している。
◆阿部善博委員 一歩一歩しっかり取り組んでいただきたい。また、現場の先生とお話ししたときに、大学で自分は読書の有効性を学んできたとか、小テスト、体操、体験学習、また、瞑想を取り入れることでとか、いろいろな先生方が研究されたり、すばらしい知見を持って、学校現場に来ている。食後に歯磨きをするというのもそうだが、それがなかなかできる状況にはないと受け止めている。私の子供が行った学校も歌声教育というものをやっていて、歌で子供たちの教育を、ずっと伝統でやっていた。そういうものをしっかり発揮できるような、取り入れられるような、それぐらいの余裕がないと駄目だと思うので、さらにしっかりと取り組んでいただきたい。
次に、先ほども我が会派の秋本委員、それから、大沢委員からも議論あったが、全国的にも議論が行われている公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法、給特法については、様々な議論がある中で、今回の改正については、先ほど来、答弁があったようにしっかり取り組んでいただきたいと思う。一方で、残業代ゼロかつ調整額増ということは、サービス残業が正当化されていくのではないかという受け止め方をする人もいるのではないかと危惧している。そうした声も聞いている。こうしたもろもろの論点に対し、本市はどのように受け止めて、また、この法律をめぐってどうあるべきと考えているのか、しっかりと発信していくべきと考えるが、見解と今後について伺う。
◎農上学校教育部長 今回の給特法の改正においては、教職調整額を段階的に10%まで引き上げることとなっているが、これについては、中央教育審議会による議論や、文部科学省と財務省との間での協議を経て、国会での審議の末に成立したものと認識している。本市としては、改正後の給特法の規定にのっとって対応していくべきものと考えている。先ほども触れさせていただきましたが、本市における教員の1か月当たりの時間外在校等時間は、令和6年度は35時間、令和5年度と比較して5時間減少している。これまでの時間外在校等時間の削減状況から、令和11年度に時間外在校等時間が月平均30時間程度、国からも出ているが、そういった目標は実現不可能なものではないと考えているが、そのためには引き続き実効性のある業務改善等を行う必要があると認識している。
今回の給特法の改正によって策定することとなる、業務量管理・健康確保措置実施計画については、教育職員の時間外在校等時間の削減の目標値、そういった数値の目標値だけではなく、ワーク・ライフ・バランスや働きがい等に関する目標も設定することになっている。教育職員の心身の健康確保や教職の魅力向上のために計画の策定を行うことは必要なことと考えており、内容については、現在検討しているところである。
◆阿部善博委員 引き続きしっかり取り組んでいただきたい。また、一つの法律で、小規模校から大規模校まで、全国、同じ法律で取り組んでいるので、本市の中でも学校間の格差とか、様々言われていると思うので、しっかりと現場の声を伝えるべきところには伝え、これからも成果を上げるようにしっかり取り組んでいただきたい。
次に、全国的にも同じ法制化で働き方改革が進む学校と、全く変わらない学校があって、格差が生じているという議論を聞いたことがある。教育委員会とか校長先生によるマネジメント力による部分、学校マネジメント改善による部分が大きいのではないかと指摘されているというように承知している。学校や先生に期待される従来の役割像というものは、これをしっかり守っていくことも大切だが、保護者とか地域、行政から期待されたり、望まれる役割が膨らみ続けている中で、一つ一つ丁寧に、一緒に考え、現場も巻き込んで、地域も巻き込んで、関係者を巻き込んで、学校や教職員が本来やるべき仕事は何なのかということを明確にして、学校や教師が行うべき役割をきちんとできるように、制度や環境を築いていくことも必要ではないかと考えるが、現状と市の認識を伺う。
◎農上学校教育部長 学校教師の役割については、国の示す学校と教師の業務の3分類において示される業務等について、これまでも第2期学校現場における業務改善に向けた取組方針に基づき、地域の実情や業務の見直しが可能なものから、ここでは当然、保護者や地域の方に示し、理解を得ながら、順次、取りかかってきたところである。今後については、先ほども申し上げたが、業務量管理・健康確保措置実施計画を策定していくので、その中で具体的な取組、目標値を示し、学校の働き方改革を進めていきたいと考えている。
◆阿部善博委員 私は、子供は思う存分好きなだけ遊びなさいと言いたいし、遊び疲れてぐっすり眠るような子供時代を過ごしてほしいと願っている。先生に余裕がないと、子供たちはもっと余裕がないと思うし、本市の学校はそれぞれすばらしい伝統があって、先生もそれぞれ研究したり、新しい発想をしたり、いっぱいいいものを持っていると思う。それを十分に発揮してもらって、学校や先生の個性、専門性、いいものが生かされる、そして、子供たちが伸び伸びと成長していけるさがみはら教育を目指してほしいと申し上げ、私からは以上で終わる。
○松浦千鶴子委員長 他に質疑はないか。(「進行」と呼ぶ者あり)
ないので、以上をもって質疑を終結する。
これより討論を行う。
討論はないか。(「進行」と呼ぶ者あり)
ないので、以上をもって討論を終結する。
これより採決に入る。
議案第139号相模原市学校職員の給与に関する条例及び教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例については、可決することに賛成の委員の起立を求める。
〔賛成する者あり〕
○松浦千鶴子委員長 賛成総員。
よって、議案第139号は可決すべきものであると決した。
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△議案第144号 令和7年度相模原市一般会計補正予算(第6号・所管部分)
○松浦千鶴子委員長 議案第144号令和7年度相模原市一般会計補正予算の本委員会所管部分を議題とする。
提出者の提案理由の説明を求める。
〔河崎教育局長説明〕
○松浦千鶴子委員長 これより質疑を行う。
◆阿部善博委員 今回の委員会審査の前に、実際に工事や改修が予定されている学校、債務負担行為の関係で、学校を幾つか訪問してきた。そこでお話を伺ったり、現場を見せていただいた。築年数が古い校舎、また、そうした特定の学校に工事や改修が集中し、負担の偏りがある現状を私は実感した。学校の校舎等に関する一連の工事では、工事関係者が長期にわたって学校に出入りしたり、体育館、運動場や校庭の一部を工事関係車両や資材置場として囲われていたり、占有していたり、また、新しい校舎等、建設現場で解体されたり、更地となっている部分が、入札不調等もあり、そのまま放置されているという現状もあり、懸念される工事、改修が教育活動へ負の影響もあると思う。その認識を伺う。そしてまた、学校間で負担の偏りがあるという状況について、市はどう認識し、どうあるべきとの見解を持っているのか伺う。
◎加藤学校施設課長 一部の学校では、校舎等の老朽化が一斉に進むことで工事が集中してしまうケースもあり、校庭や体育館の利用が制限されることなど、教育活動に大きな影響を与えるだけでなく、地域の皆様にも御不便をおかけしているものと認識している。学校の改修工事に当たっては、学校とよく調整し、実施しているところではあるが、工事が集中してしまう場合には、安全な工事の実施を第一に、できる限り学校等の要望に応えられるよう、工事ごとの工期の設定や工事の範囲など、柔軟な対応に努めていく。
◆阿部善博委員 特に空調設備の整備状況については、南区の古い学校では特に、かなり以前に防音工事などで設置された空調設備が今も残っていて、老朽化が進んでいる。洗浄等を行っていると聞いているが、そうした対応では十分に機能しないということで、児童生徒が危険な状態にあるのではないかと危惧している。普通教室の空調設備の稼働状況、そしてあわせて、特別教室や図書館、体育館の状況を伺う。
◎加藤学校施設課長 空調設備の整備状況についてであるが、まず普通教室については、全ての教室で整備しており、故障等があった場合には、適宜修繕等で対応している。特別教室については、音楽室や図書室については既に整備済みになっているが、未整備になっている図工室や美術室などについては、令和10年の夏までに全ての特別教室に空調整備を進めていく。また、体育館については、本年度までに、まちづくり区域で各1校、計22校で整備済みになっているが、未整備の学校については、特別教室と同じく、令和10年の夏までに整備を進めていく予定となっている。また、騒音や臭気対策として、先行して普通教室に空調を設置した学校については、これまで修繕などで対応してきたが、体育館等の空調整備に合わせ、令和10年夏までに機器の更新を進めていくこととしている。
◆阿部善博委員 素早い対応というか、故障の修理対応などもあるということだが、ぜひとも全面的な更新を求めている部分もあると思うので、そちらの方向で取り組んでいただきたい。工事、改修の行われる学校では、工事、改修の教育への影響とか負担もあるが、例えば雨漏りが大規模に発生したために教室を移動しなくてはならなくなってしまったり、今、話があったとおり、古いエアコンのほうは効きが悪いので、地域の方が大型の冷風機を購入していただき、それで対応したり、また、古いエアコンの教室はなるべく使わないで、効きのよいエアコンの教室へ移動して使ったり、校舎の老朽化が、そもそも学校教育現場への負の影響であると。学校が古いことが一番の負担であるという声も聞いた。児童生徒の熱中症対策としてのエアコン整備、更新、雨漏り対策、トイレ改修等について、現場の学校では今すぐにでもやってほしいと、早くやってほしいというのが実情だと思う。工事、改修を行ってほしいと願う学校に対し、対策は喫緊の課題だと思う。計画的に行っていくことはもちろん、少しでも早く対応すべきと考えるので、こちらは市の姿勢として、そのような姿勢で取り組んでいただくことを求めておく。
そしてまた、雨漏り対策についてである。これまで雨漏りが発生してからの対応に追われていたというように認識している。全国的には長寿命化対策が進んでいることで、劣化診断等を行い、その状況を参考にして、計画的に防水工事や外壁、屋根改修等の更新を行っていくという議論が行われている。これまでの事後対応から予防保全への対応に切り替えていくべきと考えるが、本市の状況と考え方、今後について伺う。
◎加藤学校施設課長 本市で策定している学校施設長寿命化計画は、維持管理に係るトータルコストの縮減や財政負担の平準化と併せて、予防保全の考えに基づく計画的な施設の改修を行うための計画となっており、今後も計画の着実な実施に努めていく。
◆阿部善博委員 ぜひとも着実に、そしてまた、問題のないようにやっていく、そしてまた、前倒しに、できる部分はぜひともどんどんやっていきたいということで、夏の暑さ対策とか、不調とか、様々あると思うが、現場の先生方、子供たちは、一刻も早くやってほしいと思っているので、御対応を求めておく。
また、一方で、構造体の診断結果とか、周辺人口の将来予測等によって、どこまで市としてはインフラ投資をしていくのかという議論もあると思う。本市においては、近い将来、統廃合なども見越し、雨漏り対策とか老朽化対策にどこまでコストをかけ、投資していくのか。全国的には最低限の安全確保にとどめ、将来を見越した投資を行うべきとの意見もあるようだが、私はしっかりと対応してもらいたいと考えている。本市の見解を求める。
◎加藤学校施設課長 長寿命化改修工事等の実施に当たっては、学校規模や学校配置の在り方等の関連する施策との整合を図るとともに、児童生徒の安全、安心な学校環境の整備を第一に考え、効果的、効率的な整備を検討して進めてまいりたいと考えている。
◆阿部善博委員 最低限で、これしかできないということにならないように創意工夫して、知恵を出し合って、みんなで少しでもすばらしい教育環境に近づけていってもらいたいので、よろしくお願いする。
○松浦千鶴子委員長 他に質疑はないか。(「進行」と呼ぶ者あり)
ないので、以上をもって一般会計補正予算の本委員会所管部分の質疑を終結する。
これより討論を行う。
討論はないか。(「進行」と呼ぶ者あり)
ないので、以上をもって討論を終結する。
これより採決に入る。
議案第144号令和7年度相模原市一般会計補正予算の本委員会所管部分は、可決することに賛成の委員の起立を求める。
〔賛成する者あり〕
○松浦千鶴子委員長 賛成総員。
よって、議案第144号は可決すべきものであると決した。
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○松浦千鶴子委員長 異議ないので、一任願う。
以上をもってこども文教委員会を閉会する。
午前10時27分 閉会
