一般質問⑱ 2012年(平成24年)9月定例会 9月26日
2026/05/02
平成24年 9月 定例会 09月26日-05号 ※相模原市議会議事録
順位 15 質問者 22番 阿部善博(新政クラブ)
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通告内容
1 下水道事業のあり方について
(1) 現状と今後について
(2) 課題と対策について
(3) 企業会計方式の導入について
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P.240 ○議長 中村昌治議長
○中村昌治議長 ただいまから相模原市議会9月定例会第5日目の本会議を開きます。
ただいまの出席議員は49名で定足数に達しております。
本日の議事日程は、お手元に御配付いたしました日程表のとおりであります。
これより日程に入ります。
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P.240 △議題 日程1
△日程1 一般質問
P.281 ○議長 野元好美副議長
○野元好美副議長 22番阿部善博議員。
〔22番議員登壇 拍手〕
P.281 ◆質問 22番(阿部善博議員)
◆22番(阿部善博議員) 新政クラブの一員として、通告に従い一般質問を行います。御清聴よろしくお願いいたします。
下水道事業のあり方につきましては、今月9月5日に全員協議会が開催され、今後の企業会計方式の導入について協議が行われました。説明責任を果たし、経営基盤を強化し、職員の経営意識を醸成する等の趣旨については、私も理解をし、これは必要なものであると、これまで同様考えておりますが、一方で、契約案件に対する議会の議決が不要になること等に対し、積算ミスや不正をこれまで以上にどうやって防ぐのか、契約が不透明にならないか、市民生活に直結する使用料が安易に値上げされはしないか等の声に対し、市長は明確に答えていかなければならないと考えております。特に今回の地方公営企業法の適用は、管理者、組織等を独立させる全部適用ではなく、市長が管理者となり、職員の身分、体制に大きな変更のない一部適用が想定されておりますので、なおさら十分な議論が必要です。そうした点を踏まえ、以下、何点かお伺いいたします。
まず、下水道事業の現状と今後について伺います。
次に、下水道事業の課題と対策について、主に財政面を中心にお伺いします。
次に、地方公営企業法の適用について、基本的考え、また、全員協議会でも議論がありましたように、法適用せずに、現行の予算書等に複式簿記による経理した財務諸表等を付すことで目的は達せられるのではないかとの声について、どのようにお考えなのか、改めてお伺いします。
また、法適用後の議会とのかかわり方について、事務執行体制について、第三者機関の設置により、健全な事業経営が行われていることを検証する仕組みづくりについて、今後必要になってくるものと考えられますので、お考えを伺いまして、私の1問目を終わります。(拍手)
P.281 ○議長 野元好美副議長
○野元好美副議長 市長。
〔市長登壇〕
P.281 ◎答弁 加山俊夫市長
◎加山俊夫市長 阿部議員の御質問に逐次お答え申し上げます。
初めに、下水道事業の現状についてでございますが、本市の公共下水道事業につきましては、昭和42年度に着手しまして、計画的な整備を進めまして、平成23年度末現在、汚水処理に係ります人口普及率につきましては、95.6%となっております。また、津久井地域におきましては、水源地域の生活排水処理対策といたしまして、公共下水道の整備のほか、農業集落排水施設、高度処理型浄化槽の整備に積極的に取り組んでいるところでございます。こうした中、下水道事業におきましては、維持管理費の増加や施設の老朽化などによりまして、経営基盤の強化と事業内容の透明性、効率性や市民に対する説明責任がより一層求められてきているものでございます。
次に、下水道事業における財政面での課題と対策についてでございます。下水道事業につきましては、管渠等の施設整備や維持管理に多大な費用を必要とする事業でございまして、その財源は、下水道使用料のほか、補助金や市債、一般会計からの繰入金などの財源で賄っておりまして、財政面では、特に一般会計からの繰入金における負担区分の明確化が課題となっております。こうした課題への対策といたしましては、企業経営としての独立採算を図るため、下水道事業における雨水公費、汚水私費の原則を踏まえ、一般会計が負担すべき経費と下水道事業者が賄うべき経費を明確化し、経営の健全化を図っていくことが必要であると考えております。また、使用料体系についても、公共下水道及び農業集落排水施設及び高度処理型浄化槽の使用料の統一を図るなど、安定した使用料収入を確保していくとともに、さらなる行政改革を進めまして、健全な事業運営に努めていくことが必要であると考えております。
次に、下水道事業への地方公営企業法の適用についてでございます。下水道事業は、市民からの下水道使用料によりまして、自立的にサービスを提供する事業であるため、地方公共団体が経営する企業として、これまで以上に経営という視点に立った事業運営が重要であるとともに、経営状況等を的確に把握しまして、市民に説明責任を果たしていく必要があると考えております。そのため、企業としての自立性や効率性、弾力性等が発揮し得る法的な枠組みの中で事業を行うことが効果的であることから、地方自治法等の特例を定めました地方公営企業法を適用いたしまして、さらなるサービスの質の向上、より身近で安定しましたサービスの提供を目指すものでございます。あわせまして、経営状況等につきましては、法に規定いたします企業会計方式を導入いたしまして、財務諸表等を公表することで、市民への説明責任を果たしてまいりたいと考えております。このため、本年12月定例会に関係条例議案を提出いたしまして、来年の4月の施行を目指しております。なお、御指摘いただきました法を適用せず、単に現行の予算書等に財務諸表を付すだけでは、本来の目的を十分に達することは困難であるため、法適用によりまして、貸借対照表や損益計算書を整備いたしまして、収支の明確化と企業としての弾力的、効率的な運用に努めてまいりたいと考えているところでございます。
次に、地方公営企業法の適用によります議会とのかかわり合い、また変更点等についてでございます。地方公営企業法では、経営という視点から、事業運営につきましては、原則、企業に委ねておりまして、議会の意思は予算の審議、議決、決算の審査認定を通しまして、事業経営に反映させていくこととしております。このことから、業務に関する契約の締結などの事項につきましては、地方自治法の規定にかかわらず、議会の議決によることを要しないと規定しておりまして、現在の議決事項に変更が生ずるものでございます。なお、議決を要しないこととなる事項につきましては、事業執行の透明性、説明責任を踏まえ、今後とも適宜、議会へ情報提供してまいりたいと思っております。また、地方公営企業法の適用後におけます事務執行体制につきましては、現行の組織を基本に、事業内容、業務量等に応じました効率的、効果的な事務執行体制の見直しを行うとともに、事業経営については幅広く、さらには専門的な視点から御意見をいただく新たな仕組みづくりにつきましても、検討を進めてまいりたいと思っております。
以上、お答え申し上げました。
P.282 ○議長 野元好美副議長
○野元好美副議長 22番阿部善博議員。
P.282 ◆質問 22番(阿部善博議員)
◆22番(阿部善博議員) 自席より2問目を行います。
地方公営企業法の適用につきましては、本年12月議会での条例提案、来年4月の施行を目指すとの御答弁でありました。明確にしておくべき課題も多々あり、法の適用によってそれがどうなるのか、きちんと対応が図られるのか、良薬は口に苦しとの言葉もありますので、以下、詳細にわたり、質問させていただきます。
まず、下水道事業全般についての視点から伺います。御答弁では、汚水処理に係る人口普及率95.6%とのことでありました。しかし、相模原市下水道ビジョン--これですね--によりますと、市街化区域のおおむね全域が完了したが、水源地域の普及は約55%といまだ整備途上にあり、今後さらなる整備の推進が求められるとあります。普及完了とは言い切れないと考えますが、今後に向けての考え、また、反対に普及は完了したと考えてよいのか、負担に関しての世代間格差、地域間格差といったものに対する市民の不安や不満、疑問に対してもきちんと答えるべきと考えますが、どう考えるのか、本市の生活排水人口等の具体的な数字とあわせて伺います。
次に、本市の公共下水道への未接続についてはどのような状況で、調査、対応はどのように行っているのか、お伺いします。
また、使用料の未払いの現状と対策、そして、本市の考え方について伺います。
また、本市の公共下水道の今後の改修見込みと考え方についてお伺いします。特に阪神大震災等でも、処分場--処理場ですね--は比較的早く復旧しましたが、管渠については時間がかかった等のお話も聞いております。地震に対する脆弱性の指摘からも災害対策は急務であると考えますが、本市の状況はどうなっているのか、お伺いします。また、震災等、災害対策については、昨年5月30日の相模原市下水道事業審議会での審議経過において、既に被災地に向けて数名の職員を被害調査等のため派遣した。今後は当該派遣職員等の報告、経験を聞きながら、災害に対する施策を講じていきたいと答弁がされております。その後、実際にどのような対策が図られたのか、お伺いします。
次に、水道事業者でもあり、また、終末処理場の運営管理を取りまとめてもおります県との関係について、意思の反映や決定に時間や手間がかかるなど、経営効率を図る公営企業の理念に必ずしも合っていないのではないかと懸念するところでありますが、費用負担の現状と本市のかかわり方、考え方についてお伺いします。
次に、簡易水道を利用し、かつ下水道を利用されている方の現状と地域的に関連のあります農業集落排水事業の現状、課題、また、他の自治体ではPFI等の形での民間活力導入も行われていると聞いておりますが、本市の考えについてお伺いします。
次に、地方公営企業法の適用について伺います。まず、法適用の必要性につきまして、法適用なくして本来の目的は達せられないとの御答弁でありました。その理由について、さらに詳しく伺いたいと思います。よろしくお願いします。また、法の適用については、一部適用ではなく、全部適用こそ法の理念に合致しているのではないかと考えられますが、将来における移行等も見越して取り組む必要があると考えます。お考えを伺います。
また、市民生活への影響の観点から質問いたします。公営企業への移行により、コスト意識や効率重視による経営の透明化、健全化のメリットがある一方で、行き過ぎですとか、今後の経済情勢によって、市民サービスがおろそかになることも懸念されます。そこで、現在行われている雨水浸透ます設置助成等のもろもろの事業については、コスト意識や効率重視の企業的視点からは、ややおろそかにされることが心配される市民サービスでもあります。公営企業に移行した場合の現行事業の継続性についてのお考えを伺います。
また、公営企業への移行については、平成21年より4年間にわたり、延べ約1億1,000万円もの予算が執行され、相模原市下水道ビジョンにも移行することが明記され、平成22年3月議会の代表質問におきましても、加山市長みずから、平成24年度から企業会計に移行するとの答弁をされております。これまでも、本市議会の建設委員会でも議論が行われ、また、相模原市下水道事業審議会におきましても、繰り返し審議が行われてきたものと承知しております。平成21年度の都市建設局経営会議では、平成24年4月1日に法適用するとの基本方針が策定されたとあり、それが平成23年の政策会議において、国の状況を見きわめ、適用時期を1年延期し、平成25年4月1日としたと結果報告にありました。この会議では、決定したものを1年延期することは認められないとの意見も報告されておりました。ここで質問ですが、延期が国の法改正によるものであるならば、そうした現状を踏まえ、国からの支援等も行われているものと考えますが、状況について伺います。また、他市のように、なぜもっと早い時期にこうした検討ができなかったのかも含め、これらの一連の取り組み経過について、具体的な内容についてお伺いいたします。また、本市では他市と違い、公営企業のノウハウがない状態での移行となりますが、その対応について伺います。また、移行に当たってのコスト及び個々の運用コストをどのように見込んでいるのか、その評価、高いのか安いのかも含めて、お伺いいたします。
次に、市民生活への具体的な影響について、使用料が大幅に上がるのではないかとの声があり、こうした懸念に対し、丁寧に答えていくことが大切だと考えますが、見通しについてお伺いします。
また、使用料の算定方式と徴収方法についてはどのように変わるのか、お伺いいたします。
また、本年2月及び4月に開催された相模原市下水道事業審議会において、地方公営企業法を適用していない現在でも、既に使用料の算定に減価償却費の考えを取り入れているとの説明がありました。既に取り組んでいるのであれば、法適用がそもそも必要ないのではないかとの議論にもつながるものでありますから、一体どのようになっているのか、法適用との違いはどこにあるのか、お伺いいたします。
また、法適用後に一般会計の負担するべき具体的経費の内容と移行初年度の負担の見込み、経営収入の見込み、起債と管渠の耐用年数の考え方について伺うとともに、これで果たして独立採算が達成できるのかについての考え、また、なぜこれまでの特別会計のままでは、こうした経費負担の明確化ができなかったのか、お考えを伺います。
また、建設してからかなりの時間が経過しておりますポンプ場や管渠以外のその他資産の扱いについても、減価償却の考えが取り入れられるのか、資産台帳の作成も含め、企業会計スタート時の考え方についてお伺いします。
また、法の適用により、消費税の節減につながるとの話を聞いております。どのようなことなのか、想定がありましたらお伺いいたします。
また、第3の財布としての資金の内部留保については、どのように具体的に想定しているのか、条例等に定める予定があるのか、お伺いいたします。
次に、下水道普及啓発費につきましては、事務事業評価の経営評価委員会での意見は廃止であり、対応方針も見直しというふうに聞いております。企業会計としては必要な事業のようにも考えられますが、お考えについてお伺いいたします。
次に、移行後の組織、体制については、下水道事業は土木部内の多数の部署にわたっております。南土木事務所ですとか土木政策課等の専門の部署以外の部署の位置づけについて、職員の作業の分担等も含めて、お伺いいたします。
また、この件につきましては、より公営企業としてふさわしいあり方として、下水道部を設置するなどの検討も必要ではないかと考えますが、今後の見解についてお伺いいたします。
また、会計方式の変化に伴って、簿記等の専門的な知識を有している職員の活用についても、検討が必要と考えます。有資格職員の現状と配置についての考え方をお伺いいたします。
また、下水道事業の組織のあり方については、経営効率化の観点だけではなく、実際には、水源ですとか、森林ですとか、そうした環境の視点からも考える必要があり、経済部や環境の部署との連携こそ、もっと必要になってくるのではないかと考えられます。雨水調整池に太陽光発電を設置しようとか、マンホールをシティセールスに使おうとか、資産を有効に活用する貪欲な発想こそ、本来の企業というイメージに求められていると考えますが、市長のお考えを伺います。
また、企業会計化により、都市計画税や水源環境保全税の扱いや考え方に、何か影響があるのか伺います。特に都市計画税は、そもそも市街化区域の下水道整備と密接な関係があり、整備の進んだ現状では、そのあり方に議論もあるところと承知しております。市の考えを伺います。
次に、雨水公費、汚水私費の原則について伺います。まず、本市の下水道管のうち、合流式の部分はどれだけあるのか、また、その割合により、終末処理場の負担金がどれだけふえているのかについて伺うとともに、今後の考え方について伺います。あわせて、合流式による河川の汚染状況についてもお伺いいたします。また、合流式の場合、企業会計化後の公費繰入額と使用料の算定において、案分等どのように考えているのか、お伺いします。
また、雨水公費、汚水私費であれば、雨水に関する部分は100%一般会計からの繰り入れとなるわけですから、今までどおりの特別会計としての扱いとして、汚水とは分けるべきとの意見もあります。雨水の部分は、使用料収入はなく、公営企業会計のメリットも少ないのではないかと考えられますが、汚水と雨水をともに企業会計に移行する基本的な考え方について、また、管渠のほか、調整池等の雨水関連施設においても減価償却の考え方を取り入れるのか、お伺いいたします。
また、雨水の公共下水道の市街化区域での整備率は55.5%と聞いております。まだまだ、これから大きな事業が続くのではないかと考えられます。この部分が、公営企業移行により3億円を超える契約案件として議会議決にかからなくなることについての懸念が大きいと考えています。納得を得るだけの説明が必要と考えますが、見解をお伺いします。
次に、議会とのあり方についてお伺いします。まず、公営企業に移行して、議会議決はそのまま行えばよいのではないか、移行して議決を行うという率直な意見があります。法解釈にかかわる部分でもあり、明確なお考えを伺います。他の自治体での議論を調べたところ、まだ、あやふやな点があるようですので、明確なお答えをお願いいたします。また、他の自治体では、公営企業化のメリットとして、議会議決がなくなることを第一に挙げている事例を見ました。これは意思決定の迅速化と経営効率の向上といった観点からの話と理解しておりますが、議会議決がなくなることは、適切な事業運営と確実な市民福祉の向上からは明らかなデメリットであり、これをメリットと挙げる感覚には大きな問題があると考えます。本市ではそのような認識ではないと思いますが、改めてお考えを伺います。
また、議会議決がなくなることに対し、さまざまな形での対応が求められると考えます。下水道事業審議会への議会からの委員派遣等も検討されてしかるべきと考えますが、状況を伺います。
また、契約案件についての議会議決がなくなることについて、法適用せず、現行制度を継続した場合、今後、議決を必要とする工事がどのくらい予定されているのか、見込みについて伺います。
次に、答弁では議決を要しないことにある事項についても、適宜、議会へ情報提供していくとのことでありました。具体的にどのような形での情報提供となるのか、議会として議論の場はあるのか、本会議での報告案件等の扱いとなるのか、まとめられた報告書を議員のレターケースに入れて終わりということはないと思いますが、お考えを伺います。
また、企業会計化により出納期間が必要なくなりますので、毎月の経営状況、経理状況が明らかになるものと考えます。月例での報告等を予定しているのか、お伺いします。
また、議決を要しないこととなる事項については、当初予算の中に一般会計からの繰り入れ費用の内訳として、どのような契約案件が予定されているのか、毎年、明記されるものと考えられますが、具体的にどのように考えているのか、お伺いいたします。
最後であります。予算編成の方法と補正予算の考え、決算審査までの流れ及び検査がどのようになるものか、どのように想定しているのかお伺いいたしまして、2問目を終わります。
P.286 ○議長 野元好美副議長
○野元好美副議長 土木部長。
P.286 ◎答弁 古川交末土木部長
◎古川交末土木部長 下水道事業についての御質問に、お答えさせていただきます。
まず、下水道の今後の向けた考え方などについてでございます。御質問にございました人口普及率95.6%、これは公共下水道の普及率を指すものでございまして、行政人口における処理人口の割合を示しているものでございます。水源地域につきましても、下水道区域の行政人口、それを下水道整備区域の人口での割合となっておりまして、それが55%ということでございます。残る45%につきましては、現在、浄化槽あるいは農業集落排水施設を利用している方の割合という形になってございます。なお、下水道の普及につきましては、平成12年度末で旧相模原市の市街化区域の整備が完了いたしまして、津久井地域の用途地域内は、平成24年度に完了する予定で、今進めているところでございます。今後につきましては、市街化調整区域や用途地域以外の地域について、土地利用の状況把握や費用対効果などを検討した中で、整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
次に、負担に関しての世代間格差、地域間格差に対する考え方についてでございますが、下水道は、国や県からの補助金のほか、受益者負担金と起債を財源に整備を行い、供用後の汚水に係る維持管理と起債の償還について、下水道使用料で賄っております。将来にわたり下水道を維持していく上では、施設の補修や更新が継続して必要となることから、世代間の格差はないものと考えております。また、地域間格差につきましては、本市が実施している公共下水道、高度処理型浄化槽、農業集落排水の3事業は、それぞれの施設や処理方法は異なりますが、生活環境の改善や水質保全などを目的とし、生活排水の処理という行政サービスの観点から、同一のものでございます。費用対効果や早期整備に向けて、地域に応じた事業手法を総合的に勘案し、それぞれ事業を採用しているものでありまして、事業に地域間格差がないものと考えております。なお、公共下水道、高度処理型浄化槽、農業集落排水の3事業に係る平成23年度末現在の生活排水処理人口は、公共下水道が67万373人で、農業集落排水事業及び高度処理型浄化槽事業を合わせますと、68万1,401人となっております。
次に、公共下水道の未接続の状況についてでございますが、平成23年度末で、全家屋数約29万戸に対しまして、未接続の家屋が約3,900戸、1.3%の割合となっております。この未設続家屋につきましては、毎年、職員による訪問調査を行い、接続指導に取り組んでいるところでございます。
次に、使用料の未払いの現状と対策及び考え方についてでございます。平成23年度決算において、使用料の未払いは、現年度分で約1億6,900万円、滞納繰越分で約4,000万円、合計で約2億900万円となっております。現年度分と滞納繰越分を合わせた未払分の件数は11万6,000件余りとなってございます。また、使用料の未払いの対策と考え方についてでございます。これまで県企業庁水道局と連携しまして、未納者宅への職員の訪問や給水停止措置を含めた納付督励に取り組んでいるところでございます。また、この10月からは、納付方法の多様化を図るため、県企業庁水道局に徴収事務を委託している公共下水道使用料について、クレジット払いの導入を予定しており、今後は、納付者などからの納付相談を充実させるなどの取り組みを進めてまいりたいと考えております。下水道使用料は事業の経営収入の根幹であり、受益に対する適正な負担として支払われるものであるため、今後、収納率の向上に向けて、より一層の取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、公共下水道の改修見込みと考え方についてでございます。本市の公共下水道は、事業着手から40年以上が経過し、全体の約16%、約330キロメートルが建設後30年を経過しておりまして、今後、維持管理費が増大していくことが見込まれると考えております。このため、現在、下水道施設の維持管理計画の策定を進めており、今後、適切な維持管理や計画的な改築更新を行うことで、施設の長寿命化を図ってまいりたいと考えております。
次に、地震に対する下水道管渠の脆弱性の指摘についてでございますが、本市の地盤は関東ローム層が大きく分布した地域であることから、下水道管渠は東日本大震災時にも損害は発生しておらず、地震に対する脆弱性は少ないものというふうな認識でおります。震災等、災害対策についてでございますが、さきの東日本大震災時に、マンホールの浮上や沈下、下水道管内の被害状況調査のため、下水道関係職員を仙台市に22名派遣いたしました。調査区域により状況は異なりますが、派遣職員からは、下水道管の一部が上下に蛇行したり、ひび割れ等を確認したとの報告を受けているところでございます。こうした報告も踏まえ、本市といたしましては、マンホールぶたの浮上による事故を未然に防止するため、ロックのかかる浮上防止型のふたの設置や、振動に対して柔軟性のある塩ビ管の使用など、これまで以上に、下水道管、マンホールなどの耐震対策に努めてまいりたいと考えております。また、下水道施設の総合的な地震対策として、本年度、下水道総合地震対策計画を策定し、ポンプ場の耐震化を初め、緊急輸送路や避難路に埋設された管路設備の耐震化事業に計画的に取り組んでまいりたいと考えております。
相模原市の公共下水道は、相模川流域下水道に接続し、茅ヶ崎市にある終末処理場で処理されますが、流域下水道幹線の維持管理や処理場での汚水処理は、神奈川県と流域の12市町で管理運営をしているところでございます。この関連市町が、それぞれの排水量に応じた比率により、流域下水道幹線や処理場の維持管理に要する経費である流域下水道維持管理負担金を負担しておりまして、負担金額は、流域下水道連絡協議会において協議され、決定されます。平成23年度決算における本市の負担額は、約20億9,000万円となっております。流域下水道事業につきましては、協議会を通じ、管理運営を行うことから、単独で公共下水道を実施した場合に比べ、意思の反映や決定に時間を要することは御指摘のとおりでございます。しかしながら、複数の市町の下水を集約し、終末処理を一元化することによる事業の効率化、スケールメリットの効果は大きく、相模原市の下水道使用料が他市と比較して低い水準で抑えられている要因でもあると認識しており、効率的な経営を目指す中では、流域下水道への接続は維持するものと考えております。
次に、簡易水道を利用し、かつ、下水道を利用されている方の現状と農業集落排水事業の現状、課題、PFI等の民間活力導入に係る考え方についてでございます。現在、簡易水道を利用され、かつ、下水道施設を利用されているのは、津久井地域の一部となります。このうち、藤野地区の一部につきましては、農業集落排水施設により生活排水の処理が行われ、現行、定額制となっておりますが、これを公共下水道と同じ排水量に応じた重量制へ変更するべく考えております。平成23年度の簡易水道使用料実績に基づき、見直し後、使用料での従量制換算を行ったところ、一般世帯では減額となる戸数がやや上回っている一方、一部に大量に水道水を使用している世帯がありますが、これらは畑への散水などにより、水道使用量と排水量が著しく違う世帯でございまして、今後、従量制への変更に当たりましては、適正な排水量申告などについて説明し、御理解を求めてまいりたいというふうに考えております。
次に、農業集落排水事業の現状、課題及び民間活力の導入に係る考え方についてでございます。現在、当該事業は、対象区域内における生活環境の改善と公共用水域の水質に果たしている役割が大きいことから、継続していきたいということで考えております。今後の課題といたしましては、施設の老朽化に伴う維持管理の増加が見込まれるなどの課題があると認識しております。また、農業集落排水事業につきましては、今後、施設の老朽化の状況や排水事業の推移などを勘案しながら、最も効率的な維持管理の方法を検討してまいりたいと考えております。
次に、法適用の必要性についてでございます。下水道事業は、地方公共団体が経営する企業として、これまで以上に経営という視点に立った事業運営が重要であり、経営状況等を的確に把握し、市民に説明責任を果たしていくことが必要でございます。そのため、企業としての自立性、効率性等を発揮しつつ、さらなる市民サービスの向上に向け、安定したサービスを提供していくことは、市民皆様が快適な生活を送れるという公共性につながると確信しております。その基本的な枠組みを定めた地方公営企業法の適用を受けることで、目的達成に近づくものというふうに考えているところでございます。
次に、公営企業への移行等についてでございます。法の適用範囲については、法により、この法律の適用を受ける企業と適用する規定の範囲を定めておりまして、下水道事業は条例により法の全部または財務規定等のいずれかを適用することができます。このことから、他市では法の全部適用により業務全般に権限を有する管理者を置くとともに、水道事業との統合により、市民の利便性向上や組織のスリム化を図る事例もございますが、本市におきましては、水道事業は県が運営しているため、組織的な観点からメリットが乏しいことから、管理者の権限は市長が行使することとし、財務規定等の一部適用により、企業会計方式を導入することとしたものでございます。
次に、市民生活への影響についてでございます。御指摘のとおり、地方公営企業法の適用のメリットは、経営の効率化にあると考えております。効率的な経営を行うために、経費を透明化し、経営分析を行うことが重要となってまいりますが、サービスを提供する上で、下水道事業全体として、より効率的な事業運営方法を検討することを念頭に置いた経営改善を目指すものでありますので、市民サービスを第一に考えた事業運営を、引き続き継続していきたいと考えております。
次に、公営企業の移行に係る基本的な考え方についてでございます。本市の下水道処理人口普及率は、平成19年度には94.7%に達し、整備当初の施設の老朽化が進む一方、厳しい財政状況におかれては、計画的な施設改築更新が求められてきたことから、保有する施設を正確に把握し、適正に管理する仕組みづくりが急務となってまいりました。また、国の方では、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の制定を初め、通達等によりまして、公営企業は地方公営企業法の適用を積極的に推進する旨の要請をしていることから、本市では、こうしたことに対応するため、平成19年度に法適用に向けた庁内検討に着手いたしまして、平成20年度には法適用に係る基礎調査を行い、平成21年度に法適用の基本方針を策定した後、下水道事業に係る資産調査、整理や企業会計システム構築に取り組んでまいったところでございます。なお、適用期日の変更についてでございますが、平成23年当時では、適用時期は平成24年4月1日を予定しておりましたが、総務省、国において、最大限、現行の企業会計原則の考え方を取り入れることを趣旨とした地方公営企業会計制度、この見直しが平成24年2月に行われ、施行されたことから、見直し内容を取り込んだ運用が可能となるよう、適用時期を25年4月1日といたしたものでございます。
次に、法適用後の運用についてでございますが、本市は他の政令指定都市や先進都市と比較すると、当然、適用事業である水道事業は神奈川県企業庁が、また、病院事業や交通事業は国や民間が事業展開しておりまして、法適用事業がなく、企業経営のノウハウが乏しいことから、下水道事業の法適用に当たりましては、他の政令指定都市や先進都市の運用事例を参考にしてまいりたいと考えております。
また、移行経費についてでございますが、基礎調査に73万5,000円、資産調査には5,333万8,000円、システム開発には5,718万8,000円、合計1億1,260万円を用意したもので、移行後の運用経費としましては、システム機器賃借料及び保守委託として年間約1,000万円程度を見込んでおりますが、これは本年度から5年間の長期継続契約によるリース料であることから、当面の間は同額程度を維持できるものというふうに考えております。
次に、都市計画税及び水源環境保全税のことについてでございます。施設整備に充てる財源ではありまして、法適用により経営方針が変更となりましても、その取り扱いに影響はないものと考えてございます。また、都市計画税と整備の関係でございますが、汚水の面整備はほぼ完了したものの、汚水整備事業は今後も継続してまいりますので、施設整備の貴重な財源として活用していくものと認識いたしております。
次に、下水道使用料の見直しに伴う御質問にお答えさせていただきます。初めに、使用料改定の見直しについてでございますが、下水道使用料につきましては、平成25年度から平成27年度までの財政収支をもとに、下水道事業の安定した事業運営を見据えて、使用料対象経費を見積もるとともに、使用者の負担が急激に増加することがないよう配慮することを、見直しに当たっての基本的な考え方として設定してまいりました。
次に、使用料の算定方法及び徴収方法がどのように変わるのかということについてでございますが、まず、使用料の算定方法につきましては、3点について大きく変わるものです。
1点目は、下水道事業の安定した事業運営を図るため、使用料対象経費の算定を企業会計方式により行います。なお、使用料の見直しにつきましては、その算定期間として、平成25年から平成27年までの3年間として検討していますが、平成25年度からは企業会計方式への移行を予定しており、移行後の使用料算定には減価償却費の考え方が必須となることから、整合を図る必要があるものと考えまして、企業会計方式への移行準備のために実施した下水道施設の資産調査の結果を踏まえまして、使用料の算定に必要な範囲で、これまでにはなかった減価償却費の考えを取り入れたものでございます。
2点目としまして、下水道事業繰出金を設定し、これまで一般会計繰出金は必要に応じて必要な額を繰り入れることとし、予算額の不足分を補ってきたものを、公費と私費、それぞれが負担すべき経費区分を明確にいたします。
3点目として、各排水量区分の単価の設定に際しましては、使用料負担水準額を性質分けいたしまして、基本使用料及び従量使用料の設定に反映させることといたしております。
次に、使用料の徴収方法につきましては、現行、公共下水道使用料は県企業庁水道局に徴収事業を委託し、水道料金とともに上下水道料金を一括徴収し、農業集落排水及び高度処理型浄化槽の使用料は、下水道事業者みずからが徴収事業を行っておりますが、見直し後もこれを変更する予定はございません。
次に、企業会計方式への移行後に、一般会計の負担すべき経費の内容と移行初年度の負担見込み、経営収入の目途、起債と耐用年数に係る考え方についてでございます。一般会計で負担すべき経費につきましては、毎年、国が示す繰出基準に一部本市独自の項目を追加した下水道事業繰出基準をもとに、一般会計の負担すべき経費の明確化を図りました。内容といたしましては、雨水公費、汚水私費の原則を踏まえ、維持管理費は、雨水処理にかかる経費は一般会計から繰り入れるものとし、また、本市独自の項目として、企業債の元利償還金の一部や、福祉施策として減免する使用料を対象としております。移行初年度、平成25年度における一般会計の負担見込みにつきましては、これまで一般会計で負担していた雨水調整池等の雨水関連の維持管理費、職員の人件費、福利厚生費などを下水道事業会計で負担することとし、下水道事業繰出基準に基づき、公費、私費の経費負担を明確に区分しました上で、現時点では、約47億円を見込んでいるところでございます。
経営収入につきましては、平成25年度から平成27年度までの3年間における財政収支をもとに、下水道事業の独立採算を念頭に、安定した事業運営に必要な収入の確保を目途に見積もる考えでおります。
また、起債と耐用年数に係る考え方につきましては、起債の償還年限は30年、下水道事業の施設の耐用年数は、おおむね50年となっております。耐用年数から計算される減価償却費を費用計上することになりますが、減価償却費は現金支出を伴わないため、使用料や繰入金の算出に当たりましては、現金支出ベースの償還元金で算出しております。
次に、独立採算の達成についてでございますが、一般会計と経費負担区分の明確化を図りました上で、企業会計方式により使用料原価を見積もりまして、下水道使用料を適切に見直すことによって、施設の建設や維持管理に必要な経費は、一般会計で負担すべきものを除き、その経費、経営に伴う収入をもって賄うという、独立採算の要件を満たすことができると考えております。
次に、特別会計のままでは、こうした経営負担の明確化ができないのかということについてでございますが、下水道事業における経費区分は、雨水公費、汚水私費を原則といたしておりまして、特別会計におきましても、当然、この原則に基づき、経費区分を行うべきでありますが、雨水、汚水それぞれの資産評価額が不明な状況では、適切な費用案分が行えず、また、使用料の原価計算を行う上でも、適切な費用計上が行えませんでした。今回、企業会計方式の導入に伴う準備行為として資産調査を行った結果、費用の案分等が可能となりましたことから、経費の負担区分の明確化を図ったものでございます。
次に、企業会計開始時における資産の整理についてでございますが、下水道にかかわる資産につきましては、管渠以外にも雨水または汚水にかかわらず、下水道にかかわる全ての資産について、同様の資産整理、評価を行い、資産台帳に登載することとなるものでございます。
次に、消費税の計算方法についてでございます。収入に課税される預かり消費税と支出に課税される仮払い消費税の差し引きで計算され、預かり消費税の方が多ければ納付し、仮払い消費税の方が多ければ還付される仕組みになってございます。企業会計への移行後は、官公庁会計では概念のない減価償却費を費用計上することから、消費税計算が一部異なり、節減効果が出ることとなります。具体的な節減の額につきましては、各年度の決算の状況によって税額が変わってしまうため、明確な金額はお示しできませんが、おおむね3,000万から4,000万程度の節減経過があるものと見込んでおります。地方公営企業法の適用の目的は、企業性の発揮、経費の透明化によるコスト意識の向上等にありますので、消費税の節減効果については、二次的なメリットがあるものと認識いたしております。
次に、内部留保資金は、現在の官公庁会計でいうところの決算剰余金に相当するものでございますが、期末時点での現金のあり高となります。内部留保資金の活用方法として、翌年度の事業運転資金となるわけですが、これは官公庁会計でいうところの繰越金に相当いたします。内部留保金は単に現金の残高であり、条例等で活用方法等を規定する予定はございません。発生主義に基づく企業会計において経営状況を示すもの、つまり、黒字か赤字かを判断するものは、損益計算書で営業利益が発生しているか、営業損益が発生しているかの判断となります。営業利益、つまり、利益剰余金が発生した場合、その処分方法は地方公営企業法で規定されておりましたが、平成23年度の法改正によりまして、条例または議決により処分方法が決定できることとなりまして、利益処分が各団体の裁量ということになりました。本市におきましては、利益剰余金が発生した場合、議会により、その処分方法を決定してまいりたいというふうに考えております。
次に、組織のあり方についてでございます。本市の下水道事業は、法の財務規定等により、単に会計方式を変更するだけではなく、事業者として、最大限に機能性、効率性を発揮し、実効性のある企業経営に取り組んでいくことが重要であるというふうに考えておりますことから、現行の組織を基本に、事業内容、業務量等に応じた合理的かつ能率的な体制となるよう、事務執行体制の見直しにつきまして、検討を進めているところでございます。また、御提案のありました他部署との連携につきましては、下水道事業者としての機能性、有益性も含めまして、検討してまいりたいというように考えております。
次に、合流式下水道についてでございます。平成23年度末の下水道管布設延長約2,104キロメートルのうち、約98キロメートルが合流管となっており、全体の4.7%を占めております。この合流式下水道に含まれる雨水の終末処理の負担金に与える影響でございますが、本市から出る排水量の約0.9%で、平成23年度決算では、約21億円の負担金のうち、約1,800万円が合流式下水道に含まれる雨水分となります。また、合流式下水道に係る今後の考え方につきましては、合流式下水道は雨天時に一定量以上の雨水が流れ込むと、その一部を河川に放流することとなっており、河川の水質汚濁などが課題となっております。このため、本市では、平成11年度から合流式下水道の分流化を進めており、今後も、計画的に合流式下水道の解消を図ってまいりたいと考えております。
次に、合流式下水道の公費繰入額と使用料の算定についてでございますが、合流式下水道は、事業着手から年数が経過しておりまして、建設当時に借り入れた起債の償還は完了しておりますので、公債費への公費繰り入れはございません。また、合流式下水道に係る維持管理費につきましては、資産調査結果に基づく汚水施設と雨水施設の帳簿価格の割合をもって、汚水分を使用料対象経費に、雨水分を公費負担と区分いたします。
次に、下水道事業は、地方財政法により、公営企業として特別会計で経理することを定めておりまして、下水道とは、下水道法により、汚水または雨水を排除するための施設と定義されております。現在の法体系では、汚水と雨水の双方を排除する事業を実施することを予定しております。また、繰出金や交付税措置といった地方財政措置におきましても、下水道においては、雨水と汚水を排除することを前提とした制度設計となっておりまして、雨水事業と汚水事業を分けて考えたときには、雨水事業への法適用の効果は、汚水事業に比べて小さくなるとも考えられますが、このような法体系や地方財政制度のもとでは、汚水処理と雨水処理を別事業として実施することは、現実には不可能であるというふうに認識いたしております。
雨水施設にかかわる減価償却の計上についてでございますが、雨水事業も下水道事業として実施することから、雨水施設も下水道事業の資産となり、減価償却も計上するものでございます。
雨水工事にかかわる議決についてでございますが、雨水工事は公費負担が原則となりますが、一般会計繰入金も使用料金と同時に下水道事業の重要な歳入であり、事業全体で経営を行っていく中では、雨水事業のみに特別な考えを導入する予定はございません。しかしながら、雨水公費、汚水私費の原則のとおり、雨水事業と汚水事業では事業実施の財源が異なりますので、財務諸表を初めとした予算決算の説明資料の中で、費用及び財源の明確化を図ってまいりたいというふうに考えております。
次に、議会のあり方にかかわる御質問でございます。地方公営企業法では、企業としての独立性、自主性、弾力性、そういう機動性を発揮するということから、地方自治法の例外規定として定めておりまして、このことから、議会の関与も一部なくなるわけでございますけれども、このことについては、法の趣旨の中では、そういう考え方のもとに地方公営企業法がなっているというふうに認識しております。他方、適用を受けている他市の状況を調査した中でも、議会議決はそのままに、公営企業に移行した例はございません。そういうことからも、地方公営企業法の趣旨を踏まえた対応が妥当と思っているところでございます。
地方自治法や地方財政法は、租税を財源として事業を実施する地方公共団体に対し、適正な予算執行を最優先事項として求めていますことから、議会の議決等の一つの規定に重点を置いた考え方となっております。一方、地方公営企業法は、公営企業がサービスの対価である使用料金が収入の中心となっていることから、法律の中で企業性の発揮の理念を規定しておりまして、企業の効率性や弾力性を求めております。このような法の趣旨から、契約案件については、議会の議決を要しないというふうな形になってございます。このような事業の性質の違いから、予算の執行段階における議会のかかわりに差が生じるものということでございまして、議会が省略されること自体をメリットとしてとらえているわけではございませんで、企業会計では、官公庁会計に比べ、手続の簡略化や早期発注、企業としての自立性の創出といった点に優位性があるものと認識しているところでございます。
次に、下水道事業審議会への議会からの委員派遣等についてでございます。下水道事業の計画的かつ健全な経営を進めていく上では、有識者等、外部の視点からの客観的、専門的な助言あるいは意見をいただく必要があるものと考えております。こうした第三者機関、新たな仕組みづくりに当たりましては、その構成メンバーと公認会計士あるいは有識者あるいは議会からの派遣なども含めまして、先進都市の状況などを踏まえ、いろいろな角度から検討してまいりたいというふうに考えております。
次に、法の適用をせずに現行制度を継続した場合の議決を要する工事の見込みについてでございますが、3億円以上の工事ということでございますけれども、平成25年度につきましては、議決を要する規模の工事というものは予定してございません。それ以後につきましては、今後、具体的な整備計画、こういうものをつくっていく中で、明らかにしてまいりたいというふうに考えております。
次に、議会への情報提供等についてでございます。現在、議会議決を必要としている工事または製造の請負契約、財産の取得または処分、こういうような事項には、法適用後は議決を要しないことになることから、情報提供を行うことを予定しておりますが、具体的な時期や方策については、現在、検討しているところでございまして、現行で総務法制課が行っているような議会への情報提供、こういうものを基本に考えてまいりたいというふうに思っております。
また、法適用後の月例の報告等でございますが、法適用後の下水道事業会計は、財政状況及び経営成績を知るために、年度末の決算を行いまして、貸借対照表及び損益計算書等の財務諸表を作成することとなりますが、企業を健全かつ経済的に運営していくためには、年度中といえども、常にその財政状況とか経営活動の状況等を把握しておく必要があるものとして、その企業内容の概観を把握するために、毎月末日をもって、翌月の20日までに月次試算表及び試算予定表を作成することとされております。なお、地方自治法の規定に基づく監査委員による例月検査は、当該月次試算表及び資金予定表をもって受検をすることになります。
次に、予算書への契約案件予定の明記についてでございますが、法で定められております様式には契約案件の明記はございませんが、他都市の例を参考に、予算説明資料を作成する予定でございます。
次に、予算編成の方法、考え方、流れということでございます。予算編成に当たりましては、当初予算、補正予算とも下水道事業者が原案を作成いたしまして、財務部が予算調製を行うこととなります。なお、地方公営企業法の趣旨に鑑み、予算原案は極力、尊重されることとなります。決算に当たりましては、現在は会計管理者が決算調製を行っておりますが、法適用後は、下水道事業者が決算調製を行い、監査委員の審査に付された後、議会に上程されることとなります。監査につきましては、法適用後の下水道事業会計は、企業の財政状況、経営成績を知るための年度末の決算というものを行いまして、貸借対照、損益計算等の財務諸表を作成するということになりますが、企業を健全かつ経済的に運営していくためには、年度中といえども、財政状態とか経営活動、その状況を把握しておく必要があるとして、企業内容の概観を把握するため、毎月末日をもって、翌月20日までに月次試算及び試算予定表を作成するということになります。また、監査につきましては、地方自治法に基づく監査委員による例月検査は、当該月次試算表及び試算予定表をもって受検するということになるというふうな形の流れになっているところでございます。
以上、お答え申し上げました。
P.293 ○議長 野元好美副議長
○野元好美副議長 総務部長。
P.293 ◎答弁 隠田展一総務部長
◎隠田展一総務部長 簿記の資格を有する職員の配置について、お答えいたします。
簿記の資格を有する職員数についてでございますが、日本商工会議所等の簿記検定試験の1級から3級までを取得している職員につきましては、本年9月1日現在、118名と把握しているところでございます。なお、簿記資格等を有する職員の配置につきましては、法適用後の業務内容などを勘案いたしまして、適切に対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
P.293 ○議長 野元好美副議長
○野元好美副議長 答弁漏れはありませんか。--22番阿部善博議員。
P.293 ◆質問 22番(阿部善博議員)
◆22番(阿部善博議員) これだけ聞いても、まだ論点がたくさんあって、質問を引き続きさせていただきたいと思うんですけれども、御答弁いただいた内容をもとに、また12月での議論、あると思っております。基本的に主張したいところは、これからの課題、高度処理型浄化槽の普及ですとか、それから地域間格差でさまざまな事情--合併を経ておりますので、さまざまな事情にも配慮してもらいたい。また、契約をブラックボックスにしないような仕組みをきちっと明確に示してほしい。そしてまた、耐震の関係でも、安全なのか、安全じゃないのか、ちょっとわからないようなところがありましたけれども、このビジョンの中にも、30年経過すると道路陥没が急増する傾向が確認されておりますと、そのまま書いていますので、16%、330キロ、30年間経過しているということですので、しっかり対応してもらいたいということ。それから、雨水公費、汚水私費の原則ということですけれども、企業会計に移行するのは汚水の部分で、雨水の方はくっついていくようなイメージを持っていたら、議会の議決から外れる部分が雨水の方に多いと。だったら、雨水もちゃんと議決するようにしましょうよというのは普通の感覚だと思います。こうした点に配慮して、きちっと議会とのあり方、考えてもらいたいと思っております。
また、企業化の話、下水道の話じゃなくて、結局、市全体がこういうような方向にならなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っています。今回はできることから、下水道の話でしたけれども、道路資産ですとか、なかなか棚卸は難しいと思いますけれども、これからは、そうした方向になっていくということが議論の対象になっていくと思います。ほかにもたくさん言いたいこと、聞きたいことあります。また12月議会で引き続き聞くつもりでもおりますので、また、こうした議論を踏まえて、しっかりとした対応をして、移行に向けて取り組んでいただきたいというふうに意見いたしまして、私からは終わらせていただきます。
P.294 ○議長 野元好美副議長
○野元好美副議長 休憩いたします。
午後3時20分 休憩
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午後3時40分 開議
P.316 ○議長 中村昌治議長
○中村昌治議長 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
P.316 ○議長 中村昌治議長
○中村昌治議長 御異議なしと認めます。
よって、本日はこれをもって延会することに決しました。
次回の本会議は、9月27日午前9時30分より開くことにいたします。
本日はこれをもって延会いたします。
午後5時28分 延会